シングルマザーにとって最大の目標は、一般の家庭と同じように子どもに教育を受けさせて巣立たせること。教育費を支える各種支援制度についてご紹介します。
教育資金に関する制度・奨学金(保育園~中学校)
教育資金に関する制度・奨学金(高校~大学)
①児童手当
月額 | 3歳未満 | 15,000円 | |
3歳~小学校 | 第1子・第2子 | 10,000円 | |
第3子以降 | 15,000円 | ||
中学生 | 10,000円 | ||
所得制限 | 所得が限度額以上の場合、一律5,000円 | ||
支給月 | 2月、6月、10月 |
対象:中学校卒業までの子どもがいる保護者
窓口:市区町村
②児童扶養手当
月額 | 第1子 | 42,910円~10,120円 |
第2子 | 10,140円~5,070円 | |
第3子以降 | 6,080円~3,040円 | |
所得制限 | 所得に応じ、全部・一部支給停止 | |
支給月 | 奇数月/年6回 |
対象:18歳になって最初の3月末までの子どもがいるひとり親世帯
窓口:市区町村
③児童育成手当
月額 | 児童1人につき | 13,500円 |
所得制限 | 所得が限度額を超えると支給無し | |
支給月 | 2月、6月、10月 |
対象:東京都在住の18歳になって最初の3月末までの子どもがいるひとり親世帯(東京以外にも実施している自治体あり)
窓口:東京都ほか各自治体
④私立小中学校等就学支援実証事業費補助金
対象
東京都内の私立小中学校等に通う子どもがいる年収約400万円未満の世帯(ほか条件あり)
内容
年額最大10万円(授業料が上限)を補助
⑤就学援助制度
対象
(1)生活保護を受けている世帯
(2)世帯年収が一定の基準額を下回る世帯(母、子ども1人の2人世帯は270万円以下など。基準は市区町村によって異なります)
(3)ほか市区町村それぞれ独自の対象者を設けています
内容
学用品や給食費、修学旅行費など学校生活において必要な費用の一部を援助
窓口
市区町村
⑥母子父子寡婦福祉資金
対象
20歳未満の子どもがいるひとり親世帯等
内容
修学資金
高校、短大、大学、高専又は専修学校に修学するために必要な資金
限度額:月4.8~9.6万円(無利子)
就学支度資金
小学校、中学校に入学するために必要な資金(所得税非課税世帯)
高校、短大、大学、高専又は専修学校に入学するために必要な資金
限度額:37~59万円(無利子)
窓口
市区町村
⑦高等学校等就学支援金
いわゆる「高等学校無償化」です。国公立高等学校なら授業料負担が実質0円に、私立高等学校等では年間で最大297,000円(年収目安270万円未満の場合)の授業料が減額されます。
窓口
在籍している学校
⑧私立高等学校等授業料軽減助成金
対象
東京都内の私立高等学校等に通う生徒がいる年収約910万円未満の世帯(ほか条件あり)
内容
私立高等学校等の授業料の一部を助成。年間約6~46万円。⑥との併用可。
⑨高校生等奨学給付金
対象
住民税非課税の世帯、生活保護世帯
内容
高校の教科書費や教材費などを支援。年間約3~14万円。⑥~⑦との併用可。
窓口
在籍している学校又は住所地のある都道府県
※都道府県の問合せ先
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/detail/1353842.htm
⑩社会福祉協議会の教育支援資金
対象
住民税非課税世帯相当(世帯人員が2人の場合、月収約27万円以下など)
内容
(1)高等学校や大学等の入学時
上限50万円以内で貸付(無利子)
(2)高等学校や大学等の授業料
高等学校や大学等の授業料などのうち、未払い部分の貸付(無利子)。月3.5~9.75万円(東京の場合)。学生本人が借受人となり、世帯の生計中心者が連帯借受人になる。母子及び父子福祉資金や日本学生支援機構の奨学金が優先されます。
窓口
住所地の市区町村の社会福祉協議会
⑪あしなが育英会奨学金
対象
親が重度の障害(障害等級1~5級)を負っている子ども等
内容
高等学校 45,000円~
大学 70,000円~ いずれも無利子
⑫国の教育ローン
対象
世帯年収が基準以下(子ども1人の場合790万円以下など)
内容
上限450万円
固定金利 年1.66%(母子家庭等1.26%) ※2020年4月時点
窓口
日本政策金融公庫
⑬入学時特別増額貸与奨学金
対象
低所得世帯(学生本人の収入が120万円以下など)
内容
入学月に通常の奨学金に増額して貸与。10万円・20万円・30万円・40万円・50万円から選択。
年率0.270%(利率固定方式の場合 ※2020年3月時点)
窓口
日本学生支援機構
⑭高等教育の就学支援新制度
対象
住民税非課税世帯及びそれに準ずる世帯の学生
内容
(1)授業料や入学金の免除または減額
(2)給付型奨学金の支給
支援例
自宅外通学の4年制私立大学(住民税非課税世帯)
給付型奨学金 | 約91万円/年額 | |
授業料等の免除、減額 | 入学金 | 上限約26万円 |
授業料 | 上限約70万円/年額 |
窓口
日本学生支援機構
⑮日本学生支援機構の貸与奨学金
対象
一定の学力・家計基準を満たす学生
内容
第一種奨学金(無利子)
月額2万~6.4万円
第二種奨学金(有利子)
月額2万~12万円
年率0.070%(利率固定方式の場合 ※2020年3月時点)
窓口
日本学生支援機構
⑯大学独自の給付奨学金や貸与奨学金、減免等
大学ごとにオリジナルの奨学金制度が設けられています。国公立大学で約200校、私立大学にいたっては約500校にも及びます。
返還不要の給付金のほかにも奨学金の貸与や授業料の減免などがありますので、志望校が奨学金制度を設けているかどうか日本学生支援機構の検索ページでチェックしてみましょう。
⑰企業及び団体独自の給付奨学金や貸与奨学金、減免等
民間企業や公益財団法人でもオリジナルの奨学金制度が設けられています。実施している企業名や団体名、詳細についてはこちら。
⑱企業・自治体独自の貸与奨学金の返済支援
地方創生の推進を目的に、地方の自治体と地元産業界が連携し、地元企業に入社した人に奨学金の返済助成を行う制度です。32の府県、355の市町村で実施されています(平成31年度4月時点)。詳細はこちら。
基本的な内容は以上になりますが、各自治体ごとに配布されている「ひとり親家庭のしおり」には、各種手当やシングルマザーの支援制度などが詳細に説明されていますのでチェックしてみましょう。
また各種手当は、申請が遅れても過去の分を遡って支給しない自治体が大半なのでご注意ください。